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円満な相続のために出来ること

2022.12.20

意外と多い相続トラブル

相続で受け継ぐ遺産は、親や先祖が苦労して大切に築きあげてきたものです。
しかし、その遺産が原因でトラブルになるケースはたくさんあります。

税理士法人FLAPでは、累計2,000件以上の相続に携わってきました。
その中には相続がきっかけで、仲の良かった家族が仲違いをしてしまったり縁を切ることになったりと悲しい結果になることもありました。

ちょっとした法律の知識があれば、遺言書があれば、生前に対策をしておけば、もう少し早くご相談いただいていれば防ぐことができたのに…。と歯がゆい思いをすることもあります。

相続で揉めるのはお金持ちの家だけと思われがちですが、家庭裁判所が発表した「遺産分割調停の件数」は遺産が5,000万円以下がおよそ77%を占めています。

令和2年遺産の内容別遺産の価額別

令和2年遺産の内容別遺産の価額別  全家庭裁判所

https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/288/012288.pdf


自宅が1軒と預貯金がいくらかあるという一般家庭も、遺産をめぐり争いになるケースが多くあります。

相続はいつ起こるか分かりません。また、認知症になってしまうとできることも限られてきます。
早めの対策をするに越したことはありません。

遺産トラブルになる具体例

相続が発生すると、まずは遺言書があるかどうかを確認します。
遺言書があれば基本的には故人の意思を尊重し、遺言書通りに遺産を分割することになります。
遺言書がない場合は、法定相続人全員でどの遺産を誰が取得するかどうかを話し合います。これが遺産分割協議です。
多くのトラブルが、この分割協議がまとまらないために発生しています。
遺言書を書かれない方の多くは、「家族みんなで平等に分けてくれるだろう」と思われています。
しかし、この「平等」というのがとても難しいのです。

他にも遺産トラブルになる事例として以下のことがあげられます。

  • 相続人同士が疎遠で仲がよくない。(兄弟仲は良いと思っていたのに・・・)
    話し合いができず、また相続の知識に差があるため、分割協議が進まないことが多いです。
  • 遺産のうちに不動産の占める割合が高い。
    不動産はそれ自体を分割することが難しく、また評価方法も様々なため揉める原因となります。
  • 遺言の内容が偏っている。
    有利になるように他の相続人が書かせたのではないかと疑心暗鬼になり、その内容をきっかけにそれまで仲が良かった兄弟間の仲が悪くなることがあります。
  • 生前に贈与を受けていた相続人がいる。
    遺産の先払いとなるため生前に贈与を受けた額と遺産との調整を図る必要があります。
  • 特定の相続人のみが親の面倒を見ていた。
    面倒を見ていた分としてその貢献度を分割協議の際に反映してもらえず、トラブルになることがよくあります。

円満な相続のためにできること

このような相続トラブルにならずに相続人全員が納得して財産を受け継ぐためには、生前の対策がとても重要です。

現状分析をして財産がどれくらいあるか把握する

まずは現状分析をして財産がどれくらいあるのかを把握する必要があります。
どの財産にどのくらいの価値があるのか、一度資産の棚卸しをしてみましょう。

誰にどの財産を引き継いでもらいたいか家族で話し合いをする(遺言書作成・家族信託など)

どの財産を誰に引き継いでもらうか、ご自身の意思はもちろんご家族全員の意向を生前に確認することが理想的です。

生前贈与・財産の組み換え

年間110万円までの暦年課税などを利用した生前贈与する。また、不動産の購入・買換え・リフォーム、生命保険の加入などで財産の組み換えをすることにより、相続税評価額が引き下げられ相続税を抑えることができます。
他にも相続の際に分割しやすいような資産構成にする。特例を利用できる資産に組み換える。というのも有効です。


他人事と思わず早めの対策を!

円満な相続のためには家族との話し合いが重要です。
生前に相続の話し合いをするのは難しいと思われるかもしれませんが、ご家族で将来の話し合いをすることでむしろ家族の絆が深まることもあります。
どうしても家族の話し合いが難しい・ご自身ではなにが最善かわからないという場合には、相続の専門家の助けを借りることで思わぬ落とし穴にはまることを回避できます。税理士法人FLAPは相談無料ですのでいつでもお気軽にお問い合わせください。
円満な相続を実現できるよう、少しでも早く対策することをお勧めします。